~漆喰と左官について知ってみよう~ その1 漆喰と左官の歴史編 |新着情報|ウッディライフ

~漆喰と左官について知ってみよう~ その1 漆喰と左官の歴史編

~漆喰と左官について知ってみよう~ その1 漆喰と左官の歴史編 | リノベコラム

こんにちは!
WOODYYLIFE リノベーションアドバイザー
堀田将貴です。
まだまだ寒い日が続きますね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

今朝、天気予報のニュースを見ていたら、東海地方の広いエリアに
「乾燥注意報」が出ているとのこと。
皆さま火の元や、喉や目の乾燥には十分に注意してくださいね。

さてさて本題です。今日は「漆喰」と「左官職人」さんの紹介です。
WOODYYLIFEリノベーションでは、住まいの内装(壁や天井)の仕上材料として、
漆喰左官仕上げを標準採用しています。

ちょうど昨日、建築現場で左官職人さんにお話を聞く機会がありました。
そこでお聞きした話も含めて、漆喰や左官職人さんについて、これからお話ししていきますね。

◆そもそも左官とはどんな仕事??
建築物の壁や天井を塗り仕事をする職人のことです。
砂や土、漆喰、モルタルなど素材の特性を活かしながら、建物の内外装を作っていきます。
伝統的な日本建築である城郭や蔵、神社仏閣にみられる漆喰壁は代表的な仕事ですね。
左官の歴史は古く、縄文時代まで遡ります。
身近にある土や粘土を団子状に丸めて積み上げた土塀や壁づくりが、左官の始まりと言われています。

↑弊社の建築現場で作業される左官職人さんです。

◆なぜ塗り職人さんを「左官(さかん)」というの??
諸説あるようです。
一説には、平安時代に宮殿を修理する職の階級に
守(かみ) =大工、
介(すけ) =桧皮葺き大工、
壤(じょう)  =金物大工、
属(さかん) =壁塗り職人、の「四等官」なるものがありました。
そのうち「属(さかん)」の音に、後世で「左官(さかん)」という当て字がなされた、
ということも言われています。
平安時代の職人仕事が、千年以上経った現代まで受継がれているのは、すごいことですね。

↑左官職人さんによる「鏝絵」と、お施主さんお子さまの手形です。

◆「漆喰」とはどんな材料??
WOODYYLIFE/ひだまりほーむのモデルハウスや見学会にご来場頂いた方は、ほぼ100%見て頂いていますね^^
消石灰=石灰石を主原料に、砂、すさ(※1)、のり(※2)などを加えて水で練り合せて作ります。
(※1 麻などの植物を繊維状にしたです。つなぎの役割を果たします。ハンバーグでいうパン粉ですね)
(※2 海藻を煮出したものです。漆喰の伸びが良くするなど作業性を向上させます。)
古くはエジプトのピラミッドや古代ギリシャの建物にも、漆喰がつかわれているのだとか。
古代から使われてきた理由の一つには、身近な自然素材で作ることができる、ということもあると思います。

↑漆喰の主原料の一例の写真です。

日本では、世界文化遺産の姫路城などが特に有名ですね。
平成の大改修で外壁の漆喰が塗り直され、美しい姿が注目を浴びました。
まだ実際に間近で見たことがないので、いつか見学したいなあと思っています。

↑漆喰仕上げの壁や天井(WOODYYLIFE鏡島リノベーションモデルハウス)

ここまで、漆喰や左官職人の歴史と概要についてお話してきました。
次回は、漆喰の特徴や左官職人さんの仕事について、もう少し詳しくお伝えしていきます。
内容をちょっとだけご紹介しますね。

◆漆喰にはどんな特徴があるの?
・地産地消の自然素材です
・シックハウス対策に有効です
・職人の技術と心意気が大事です などなど

◆WOODYYLIFEの左官職人さんのすごいトコロ
・ミリ単位の仕事です
・季節や気候を見極めます
・自ら創っちゃいます などなど

ブログ内容でご質問やお問い合わせがございましたら、お気軽にお問合せくださいませ。

WOODYYLIFE
堀田将貴

参考文献
1)漆喰の文化と化学;沢辺大輔・鳥越宣宏;化学と教育 64巻3号(2016年),p130-131
2)土壁・左官の仕事と技術;佐藤嘉一郎・佐藤ひろゆき;学芸出版社(2001年)