~漆喰と左官について知ってみよう~ その2 漆喰の特徴編 |新着情報|ウッディライフ

~漆喰と左官について知ってみよう~ その2 漆喰の特徴編

~漆喰と左官について知ってみよう~ その2 漆喰の特徴編 | リノベコラム

こんばんは!
リノベーションアドバイザー 堀田将貴です。
朝夕はまだまだ冷えますね。
そんな中で、鏡島リノベモデルハウスでは、梅の花が咲きました。

といっても、梅の木が庭に植わっているわけではなく、、、
私が所属するひだまり茶道部の先生からの頂いた梅の枝です。
花器に活けておいたら、無事に咲いてくれました^^
春がもうすぐそこまで来ていますね。

さて、前回に引き続きテーマは「漆喰」です。
漆喰がもついろんな特徴について、以下7項目にまとめてみました

①地産地消できる建材です
 ➡ 主原料の石灰石は日本国内の各地で自給できる天然材料です。
   原材料の枯渇やメーカーの生産中止で無くなる、という心配が少ないですね。
   岐阜県でも関ケ原町や大垣市北部では多くの石灰石が生産されています。

↑写真:大垣市赤坂の生石灰の焼成炉/引用元:大垣市金生山化石館さま 化石館だより第104号

②抗菌性がある
 ➡ アルカリ性を持ち、微生物の繁殖抑制や不活性化させる効果が期待できます。
   原料の消石灰は、鳥インフルエンザの消毒・防疫にも使用されていますね。(※)
  (※消毒効果が高い故に、お口や目には入れないように注意してくださいね!!)

③シックハウス対策に有効です
 ➡ シックハウス症候群の原因物質の1つであるホルムアルデヒドを吸着して、放出させない効果が期待できます。

④燃えない材料です
 ➡ 漆喰自体は燃えません。火災時の有害ガスの発生原因になりません。
   財産を守る「蔵」や伝統的な防火壁である「うだつ」にも、漆喰が使われています。

↑写真:防火壁のうだつ/引用元:美濃市観光協会さまHP

⑤長持ちします
 ➡ 漆喰は空気中の二酸化炭素と反応して硬化しますので、接着剤が不要です。
   接着剤の劣化による剥がれや傷みの心配もなく、長持ちします。」

⑥自分でもメンテナンスできます
 ➡ 軽微な汚れや欠け、割れは自分でも補修することができます。
   ホームセンターではチューブ状の漆喰が販売されています。
   慣れてくると、自分でバターナイフやへらを使ってご自身で直すこともできます。

↑写真:うま~くヌレールチューブ/引用元:日本プラスター株式会社さまHP

⑦職人の腕に仕上がりが左右されます
 ➡ そうはいっても、部屋の大きな面積をきれいに仕上げるには、左官職人の高い技術力が不可欠です。

↑写真:弊社の建築現場にて。左官職人さんとお施主様

上記の7項目のほかにも、挙げだしたらキリがありませんね。

個人的には、⑦:職人の腕に仕上がりが左右されます が、最も大事な項目だと思います。
例えば漆喰塗りの作業を私が自分で行ったら・・・(=左官経験0です)
職人さんのように綺麗には仕上げられないし、漆喰の優れた効果も十分に発揮できないかもしれません。

どんな仕事にも通じることだと思いますが、最終的には作り手の確かな技術と心意気、誇りがあってこそ、
良い仕事、良いモノになると思うのです。

ということで次回は、建築現場で左官職人さんから実際に見聞きした内容をお伝えしますね。
ブログ内容でご質問やお問い合わせがございましたら、お気軽にお問合せくださいませ!

参考文献
1)漆喰の文化と化学;沢辺大輔・鳥越宣宏;化学と教育 64巻3号(2016年),p130-131
2)土壁・左官の仕事と技術;佐藤嘉一郎・佐藤ひろゆき;学芸出版社(2001年)
3)第104号 赤坂の町を支えた石灰産業;高木洋一;大垣市金生山化石館化石館だより(2020年2月104号)