リノベーションとリフォームの違いとは??
今年もいよいよ残り僅かになってきたました。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?
年末年始、ご家族が集まる機会が多くなるとおもいますが、ご家族間でリノベーションの話題が出たときの参考にしていただければといことで
長文ですがリノベーションとリフォームの違いにふれたいと思います。
リノベーションとリフォームの違い
リフォームとリノベーションの違いについて、明確に区別し理解しているという方は少なく、リノベーションを検討中の方にとって、疑問点の一つではないかと思います。ここ5年から10年の間に「リノベーション」という言葉が浸透し、住宅業界でも多くの会社が使うようになりました。一方、「リノベーション」という言葉が正しく理解されていないまま、一人歩きしているようにも思えます。
そうした背景もあり、ここでは、リノベーションを検討されているという方にとって、リフォームとリノベーションの違いがわかるようにお伝えします。
リフォームとは
一般的にリフォームとは、住宅設備や内装、外壁など老朽化した部分を新築当時の状態に戻すことを言います。賃貸アパートなど入居者が退去した後、全体をクリニーニングし、クロスや床を張り替えたりしますが、その場合は現状復帰、現状回復という言い方をすることもあります。このように、新築当時から経年劣化し、汚れたり、古くなった状態から、該当する部分を直したり、キレイにしたりすることがリフォームです。つまり、新築当時がゼロとしたら、マイナス30だったり、マイナス50だったりの状態から、ゼロのレベルまで戻すという意味合いです。ですので、外壁の塗り替えだったり、キッチン、お風呂、トイレ、洗面化粧台のような水周りの交換だったりと、工事箇所が部分的な場合に使われることが多いです。
リノベーションとは
一方、リノベーションとは、既存の建物を新築時の状態を超える工事を行うことを言います。断熱性能や耐震性能の向上のように、新築当時がゼロとしたら、＋30、＋50というレベルに性能や価値を高めることを言います。営業では、「renovaton」（re+innovation）であり、革新という意味を持ちます。前述した通り、リフォームはゼロに戻すことに対して、リノベーションは新たな付加価値により、快適さ、暮らしやすさが向上することを表します。
リフォームとリノベーションの違い
私たちが携わる住宅業界では、住まいの空間デザインを向上させて、インダストリアル風やカフェ風など自分の好みのテイストに刷新する際にリノベーションという言葉を使われることが多いです。一方で、住宅の性能は低いまま、見た目だけ刷新し、冬寒く、夏は暑いという暮らしを続けている方もいらっしゃるようです。果たして、それが住まう人の暮らしやすさの向上につながっていると言えるのだろうか、私たちはそんな強い問題意識のもと、見た目だけではいけないという思いで、このリノベーションという言葉の定義、仕事の意義を追求しています。
このように、リノベーションとリフォームという言葉の意味合いが明確に区別されないまま、リノベーションという言葉が広まっているのが現状です。下記にもう少し詳しく解説していきたいと思います。
・工事の範囲
よく、工事の範囲が狭く、費用が少ない工事をリフォームに分類されます。一方、家全体のような大規模な工事で、工事費用が高いものをリノベーションという分類がされます。間違いではないのですが、この場合も、新築当時のゼロの状態に戻した工事なのか、新築当時を超える何らかの価値を生み出しているのかが判断基準になりますので、一概に大規模だからリノベーションとは言い切れません。
・断熱、耐震性能
そこで、リノベーションの定義の判断材料となるのが断熱性能と耐震性能という要素です。骨組みだけ残すリノベーションの場合、断熱、すきまをなくす気密性、耐震など建物の性能を大きく向上ささえる改修が可能です。その他にも、間取りを変更する、収納スペースを増やす、内装を自然素材にする、夏の日射を遮る、冬は日射を取得する、風の通りをよくするといった暮らしやすさを大幅に改善することも可能なので、日々の暮らしが快適になるだけでなく、建物の資産価値も高まるでしょう。こうした確かな付加価値があるものをリノベーションと言います。
リノベーションのメリット、デメリット
とは言え、リノベーションには、プラス面だけでなく、注意すべき点もいくつかありますので、メリットと注意点を十分把握したうえでリノベーションをしていただきたいと思います。
＜リノベーションのメリット＞
・暮らしやすさの向上
リノベーションでは、家にお客様を合わせるのではなく、ライフスタイルの変化などお客様の暮らしに家を合わせるという考え方になります。例えば、お子さんが独立されて、セカンドライフをより自分らしく暮らすために間取り変更したり、家事動線など機能性を向上させたり、また、おうち時間が増えて、断熱性能の向上により快適にしたい、耐震補強により、地震に強い家にしたい、テレワークスペースを確保したい、庭でＢＢＱを楽しみたい等々、そのバリエーションは豊富に存在します。これらをご予算に合わせながら、包括的に実現できることはリノベーションの大きなメリットの一つです。もちろん、テイストを自分好みにしたいというニーズも含まれてきます。条件によっては、新築より費用を抑えてリノベーションできます。
・建物の資産価値
また建物の築年数が古くても、リノベーションを実施し、断熱性能や耐震性能が改善されると、建物自体の資産価値が高まったり、下がりにくくなったりするプラス要素も期待できます。売却する、売却しないに関わらず、長い視点で見て、資産価値が落ちにくいということもリノベーションによるメリットの一つです。
・社会に優しい
高度経済社会においては、スクラップ＆ビルドといって、建てては壊しを繰り返してきました。しかし、そのような考え方は社会的意義、環境貢献という現代の価値観にそぐわなくなってきました。リノベーションは新築に比べて、二酸化炭素の排出量が少ないと言われており、また、空き家率の増加といった地域課題の大きな解決策でもあります。
・価値あるものを残せる
価値ある柱、梁などのハード面、また、親御さんから受け継ぐ思い出といった情緒的な価値、お一人ひとりが大切に思うことがあり、それぞれの価値観があります。すべて壊すのではなく、使えるものは使う、活かせるものは活かすといった工夫もリノベーションならではと言えるでしょう。昭和のレトロと現代のデザイン、技術の融合もリノベーションの醍醐味の一つです。
＜リノベーションの注意点＞
上記のようなメリットがある一方で注意点もあります。リノベーションを検討されるのでしたら、あらかじめ知っていただき、失敗のないリノベーションをしていきましょう。
・リノベーションに対応できる会社は限られる
リノベーションに求められる建築知識は新築とは比較にならないほど、広く深いです。机上の知識だけでなく、経験に基づいた、現場で即断即決する判断力も求められます。そのような要素を高い次元で兼ね備えた会社は本当に少ないのが現状です。つまり、そのような会社をいかに見つけるかがリノベーションの成功のカギであり、もっとも注意すべき点だと言えます。
・期間が長い
建物の診断から、現況、お客様の要望、建築のプロとしての視点をもとにしたプランニング、実際に解体してわかる予想外のことに対処しながら進行するというリノベーションならではの施工など、リノベーションが完成し暮らしはじめるまで時間がかかることはリノベーションの課題点の一つです。忙しくじっくり打合せする時間がない、とにかく早く住まいを手に入れたいという方は、リノベーションには向かないかもしれません。
リノベーションの費用
・工事内容によって費用がかわる
リノベーションは必ずしもスケルトン（骨組み）の状態で始める工事ばかりではありません。1階だけリノベーションするという選択肢もあります。そのため、工事内容によって費用は大きく変動します。ご予算に合わせて、最適解を見つけていくことが大切です。
・ライフサイクルコスト
リノベーションをするうえで大切な費用は3つあります。まずは建築費用、つまり初期コストです。次は、リノベーションにより減らすことができる光熱費です。さらに、耐久性の高い建材を使うことにより軽減できるメンテナンスコストです。初期コストだけを考えて、後々、費用がかかってしまう自体は当然おすすめできません。ぜひリノベーションにおいて、目を向けるべき費用は3つあると心得ましょう。
リノベーションの流れ
リノベーションの内容によって変わることもありますが、基本リノベーションを行う際は下記のステップになります。
・モデルハウスやお客様宅の見学会へ来店、ヒアリング
↓
・リノベーションの考え方の説明（断熱や耐震などのリノベーションセミナー等）
↓
・現況調査
↓
・現況調査報告・資金や工事計画の相談
↓
・資金計画、ゾーニング、イメージパースのご提案
↓
・建築お申込み
↓
・構造、断熱など精密な計画診断
↓
・詳細プランニング、仕様提案
↓
・本契約
↓
・コーディネート打合せ（住宅設備や各仕様の詳細決定）
↓
・着工
↓
・完工、お引き渡し
リノベーションは新築と違い、建物の状況は様々ありますので、建築のプロであっても、想定外のトラブルが発生してしまうケースもあり得ます。時としてそのような自体が発生したとしても、あらかじめ余裕を持ったスケジュールを確保し進めていくことで、カバーできます。どうか、そのようなリノベーションならではの考え方で進めていただき、理想通りのリノベーションの完成に向かっていきましょう。
※当社のリノベーション事例はこちら
当社では、地域のお客様一人ひとりのご要望、思い描くお住まいの実現に向けて、「実家をリノベーションしたい」「二世帯で暮らしたい」「冬でも暖かい建物にしたい」といった様々なリノベーションをさせていただいております。下記から、当社のリノベーション実績をご覧ください。きっと、リノベーションを成功させるヒントと出会えると思います。
岐阜市、大垣市、各務原市でリノベーションをご検討中の方はWOODYYLIFEにおまかせ下さい。
WOODYYLIFE 牛丸