『集める。ではなく、集まる。』
今日という日、まさに「原点回帰」の一日でした。
新役職者、再任者の課長と主任を連れて、PHP研究所と松下資料館へ。 2年に一度、5回目を数える、とても重要な役職者研修です。
PHP研究所では、耐火資料庫と根源の社の見学というプレミアムツアー。
何度訪れても、気づきは尽きない。 それぞれが持ち帰ったものは、それぞれ違う。 それでいい。それがいい。
僕自身の気づきを、書き留めておきます。
商人に好不況はない。
出来ないでは、出来ない。
反省なくして、繁栄なし。
なすべき事をなす。それが本質。
ラジオの本質とは、音を聞くこと。
では、住まいの本質とは?豊かに暮らすこと。
そして、今日いちばん腑に落ちたのが、これでした。
「衆知を集める。ではない。 衆知が集まる状態をつくる。」
似ているようで、まるで違う。
「集める」は、僕自身が動く言葉。
声をかけて、意見を求めて、集めて回る。 あるいは、リーダーが汗をかいて、初めて集まる知恵。
でも「集まる状態をつくる」は、違う。 主語が、僕ではなくなる。
集めなくても、自然に集まってくる。 そういう場を、そういう関係性を、 そういう会社の空気を、つくっていく。
これは、覚悟の要る話です。 「集める」なら、僕が頑張ればいい。 がしかし「集まる状態をつくる」となると、 日々の一つひとつの関わり方が、問われる。
部下の意見を、ちゃんと聞いているか?
違う意見を、否定から入っていないか?
役職が上の人間の一言で、 場の空気が固まってしまっていないか?
衆知が集まらない会社には、理由がある。 それは「知恵がない」のではなく、 「知恵を出しても仕方がない」と、 みんなが感じてしまっているから。
だとすれば、僕がまずやるべきことは、 知恵を集めて回ることではない。 知恵が自然と集まってくる土壌を、 一つずつ耕していくこと。
これは、新役職者にこそ、伝えたい話。 課長になった。主任になった。 これから、スタッフの声を聞く機会が増える。
そのとき、「聞いてやる」ではなく、 「集まってくる」状態を、 自分の周りにつくれるかどうか。
そこに、これからのリーダーの器が表れる。
松下幸之助翁の言葉は、シンプルな言葉が多い。 がしかし、シンプルだからこそ、僕の心に突き刺さる。いつも遠回りをしません。 本質だけを、まっすぐに突いてくる。
僕らは日々、忙しさの中で、本質を見失いがちです。 新しい制度、新しい手法、新しい言葉。それらを追いかけているうちに、「なすべき事」そのものを、 いつのまにか後回しにしてしまう。
だからこそ、時に松下幸之助翁に再び触れる。 原点に、帰る。
新役職者たちの表情を見ていて、思いました。 気づきの多い時間だった、と。 それぞれの持ち場で、それぞれの本質を、 これから見つけていってくれるはずです。
住まいの本質は、豊かに暮らすこと。 僕らの仕事の本質も、突き詰めれば、そこにある。
そして、衆知が集まる会社をつくること。 それもまた、僕がなすべき事の一つです。
明日からまた、なすべき事を、なす。
これで行きたいと思います。
