2024.11.07
『最愛の人』
母が旅立った。享年87歳。
人生の最終盤は、認知症になり、身体も自由にならない。そんな母であったが、本質的な優しさは垣間見れていた。
今年に入り、いよいよその時は来るのか?と覚悟をしていた。だから、出来る限り会いに行き、今日が最後だと言い聞かせ、さようならを告げてくる。そんなやり取りが3回位あっただろうか。
覚悟は出来ていた。この日がいずれ来る日も分かっていた。が、いざ現実になると、弱く脆いものだ。
目の前のもうすでに息をしない母を見て、何度もお別れをしたはずなのに、言い忘れたことばかりがよぎる。
その最たるものは「ありがとう」
生前にも伝えたかも知れない。が、足りなかった。
産んでくれてありがとう。
育てくれてありがとう。
たくさんの愛をありがとう。
たくさんの想い出をありがとう。
おかげさまで僕は、母に似て、明るく朗らかに育ちました。また、やけに人に気を使う所もあなたに似ました。ついでに頑固さもね(笑)。
87年という生涯を本当に生き抜きましたね。
僕は誇らしく思います。その姿を僕も見習います。
僕もあなたと同じ様に、自分の生涯を全うします。
あちらの世界では、母の大好きな人達が大勢待っています。いつものように大きな声で笑いながら過ごしてくださいね。
いつの日かまた会いましょう。
合掌